サイドウインドウ下端がウェッジシェイプを描かず、ほぼ水平になったので、安定感も増した。

台形は「ヘキサゴンを2つに割った造形」ともいえるわけで、スバルのアイデンティティをここに盛り込んだのかもしれない。
いずれにしても、新型フォレスターのエクステリアは、かなりたくましくなったといえる。でも、これはフォレスターに限った話ではないことが、その後わかった。
今年、春にアメリカで発表された新型「レガシィ アウトバック」が、似たような雰囲気で登場してきたからだ。

北米向け「新型アウトバック」との共通性
アウトバックは、「レガシィ ツーリングワゴン」をベースとしており、SUVの中ではスマートな姿だった。
しかし新型は、北米市場がメインとなったためか、迫力のあるフロントマスク、水平基調で台形のホイールアーチを強調したサイドビューなど、新型フォレスターに通じる部分が多い。

乗用車としての安全性や快適性と、SUVのオフロード性能を高次元で両立したスバルは、北米で根強い人気を持つ。押し出しの強い顔と、踏ん張り感が増したサイドビューは、その評価に応え、現地のユーザーが好みそうな造形を与えたように映った。
今後スバルは、レヴォーグや「インプレッサ」のような背の低い車種と、フォレスターに代表されるSUVのデザインを、分けようとしているのではないかと感じる。
それだけに、後ろ姿はちょっと気になった。
左右のコンビネーションランプをつないで高い位置に置き、ボディ下部の厚みを強調するのは最近のSUVでおなじみだが、リアコンビランプの上下が柔らかいカーブで描かれており、力強さを強調したフロントやサイドと釣り合っていない印象を受けた。

低い位置にあるリアバンパーやマフラー周辺は、ヘキサゴンを思わせる造形だから、これに合わせてもう少しエッジを効かせてもよかったのではないだろうか。
ボディカラーは単色が11色、ブラックルーフの2トーンが4色で合計15種類と、このクラスのSUVとしてはかなり豊富。しかも、ハイブリッドに設定される「プレミアム」と「Xブレーク」、ターボエンジンに用意される「スポーツ」の3つのラインに合わせて、アクセントカラーを使い分けている。
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