ジム・ロジャーズ「トランプ関税発動で自由で公正なグローバル経済体制は完全に崩れ、史上最長の上昇相場の終焉が迫っている」
ロジャーズ氏は「歴史は繰り返さないが、韻を踏む」というアメリカの有名作家マーク・トウェイン(1835~1910)の言葉をよく引用します。それは、歴史上の出来事はまったく同じように繰り返されるわけではないが、似たようなパターンやリズムで繰り返される傾向があるという意味です。
史上最長の上昇相場が終わり、大暴落がやって来る?
1930年代に深刻化した世界恐慌を前に、アメリカでは巨大なバブルが形成されました。アメリカでは第1次世界大戦後も経済が急拡大したことを背景に、1920年代後半に株式市場が過熱したのです。この巨大なバブルは、1929年の「暗黒の木曜日」に始まる株式市場の大暴落によって崩壊しました。日本でも、同時期に「昭和恐慌」が発生し、深刻な不況に陥りました。
2025年の現在、「アメリカの株価は、史上最長の上昇相場を続けているものの、その終わりを示すいくつかの兆候が見え始めている」とロジャーズ氏は警告します。
「次の大暴落は私が知る中でも最もひどいものになる」とよく述べています。「2008年のリーマンショックの際には中国に潤沢な資金があったが、中国経済も冷え込んでおり、誰も世界を救うことができない」と言います。
「バブルには絶対に乗るな」とまでは言いませんが、常に予測不可能な事態に対応できるように警戒をしたいところです。次回以降のコラムでは、ロジャーズ氏の投資戦略についても解説していきます。
当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています。
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