暴落の木枯らしは吹いたがAI相場はまだ終わっていない、今後は「出遅れ株」が物色されて人気化する流れになる

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5日の日経平均前引けを眺める人々。一時は前日比2424円安まであった(写真:つのだよしお/アフロ)

先週の5日(水)に起きた「日経平均株価一時2424円安」は、投資家心理を凍らせた。4月上旬に底を離れて以降、このような暴落はなかったからだ。まさに株式市場における「木枯らし1号」となった。

市場に「木枯らし1号」が吹いたが「片道」にはならず

「海に出て木枯らし帰るところなし」は、1944(昭和19)年に俳人山口誓子が伊勢湾の風景を詠んだ句として発表したが、後世の解釈として、太平洋戦争の特攻隊の片道飛行を詠んだとされた、悲しい一句だ。しかし、株式市場に吹いた木枯らしは、AIバブルの終わりではなく、「暴落の木枯らし帰るところあり」と筆者は詠みたい。

日経平均(7日終値5万0276円)は、3月31日の3万5617円から10月31日の5万2411円まで7カ月連続で上昇し、その上昇幅は実に1万6794円となった。特に10月はファンドが「持たざるリスク」を無理に軽減しようという作業もあって、異常な値上がりぶりだった。従って11月が波乱になっても少しもおかしくない。

しかも、3連休明けの4日(火)、5日(水)の計2日間での2199円安は、10月末比4.2%の下げにすぎず、ましてや弱気転換(高値から20%安)にはほど遠い。

力強く上昇している25日移動平均線の、「プラス乖離領域」(4万9000円台)は「押し目買い領域」だ。今のところ、5日(水)の日中安値4万9073円(25日移動平均乖離率+1.14%)は、買い場となっている。

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