「“木彫り”のだんご」「本物のだんご」はどっち? ヨックモック、うなぎパイ…木でできた食べ物に驚きまくり

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「きっとお菓子メーカーの開発担当の方は、こういう部分にこだわりを持って商品開発しているんだろうな」と、メーカーさんの思いや製造工程を想像しながら、その箇所を忠実に再現していくんです。

うなぎパイなら「パイ生地のサクサク感と、端っこの甘いカリカリ部分をしっかり表現したい」「パイ生地が焼かれて、一層一層が膨らんでできたデコボコを再現したい」と思えてくるんです。

まだ何になるかわからない うなぎパイ
(写真:『まだ何になるかわからない』より)

僕の拠点である静岡県を代表する、大好きなお菓子です。パリパリしたパイの食感を再現するため、作品と本物のうなぎパイを何度も触り比べながら、同じ触り心地になるまで彫刻しました。パイ生地のフチには、砂糖の粒まで再現しています。

食へのあくなきこだわり。それが僕の作品の「おいしそう」の表現につながっているんじゃないかなと思います。なので僕の感覚としては、木彫りで食べ物の形をした作品を彫っているというよりは、大好きな食べ物を「木」という材料で料理している感覚に近いんですよね。

「おいしい」体験を要素に分解し、木彫りで表現する

自分が一番「おいしい」と思う瞬間をとらえて、その瞬間を木彫りで表現することにこだわった作品の一つが、ヨックモックさんの「シガール」です。

つくるきっかけは「シガール」好きな妹からのリクエストでした。実際に食べてみると、やっぱりおいしいのはサクッとした生地の食感や、ひと口食べた直後にバターの香りがふわっと香ってくるところ。この体験を一つひとつ要素に分解して、木彫りの表現につなげていくんです。

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