特攻がテーマの舞台に出合って
40歳を過ぎたあたりからですかね。やっと考えが大人になってきたのか(笑)、世の中のために何かできないか。そう思うようになってきたんです。
そんな中、一つの作品に出合いました。2009年から大林素子さんが主演されていた舞台「Mother~特攻の母 鳥濱トメ物語~」。鹿児島県南九州市知覧町郡で「富屋食堂」を営み、特攻隊員からお母さんと慕われていた鳥濱トメさんの半生を描いた作品なんですけど、見た時に衝撃を受けました。
作品自体にパワーがあるし、意味も意義も大義もある。作中に「あんたたちのことは絶対にあたしが忘れさせやしないからね……」というセリフがあるんですけど、本当にそれに尽きる。すべてがそこに込められている。そう痛感したんです。
すでにトメさんは亡くなっているし、誰かがこの思いを受け継いでいかないといけない。だったら、オレがやる。
その思いがこみ上げてきて「世の中のためになる」という気持ちとガッチリ結び付いたんです。役者として11年前から参加しつつ、公演のお手伝いもしてきたんですけど、来年3月の公演から正式にプロデューサーという肩書がつくことになりました。
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