「メンタルが弱くて落ち込みやすいため、気を遣って叱れない」Z世代、実はこう考えている
また、特筆すべきはその発言だ。彼は「自分はまだ若いので、もっと仕事に力を注ぎたい。そのためには仕事を趣味のように好きなものにしたい。そして、その仕事を通じて信頼できる仲間に出会い、自分の成長などが得られるのが理想的」と話したというのだ。
仕事とプライベートの境界を融合させ、やりがいを持って全力を尽くすことを理想の働き方としていたわけで、それは一般的な“イメージ”とは異なるものだといえる。
しかし、希望する業界に入り、最初の1年間は友人に会うこともなく全力で働いたという人のケースは逆だったようだ。1年を経たのちに振り返ったとき、自分の成長やキャリアの積み上がりを実感できず、失望を抱いたそうなのである。そのため以降は仕事に期待することをやめ、プライベートを重視する生き方を選んだようだ。
この2つのエピソードからは、「Z世代はプライベートを重視する」などと単純に解釈できないことがわかる。
自分のやりたいことには意欲的なので、やりがいを感じられればエネルギーを発揮し、自己成長やキャリアの積み上げに積極的になる可能性を持っている。しかし、それが叶わない場合はプライベート重視となるのかもしれない(もちろん、すべての人がそうなるとは限らないが)。
ちなみに、やりがいを感じられない仕事はつらいと話し合っているなかで、「お金のためだけに仕事をしているわけではない」という声も多く聞かれたという。
実は、環境が整えばもっと力を発揮できる
「最近の若手は受け身で消極的だ」といわれることがあるが、実際には環境が整えばZ世代は本来持っているポテンシャルを最大限に発揮するようだ。調査の結果からは、“Z世代が力を発揮するためには、「成長の実感」に加え、「安心感」「適度な緊張」がバランスよく整った環境”が求められていることがわかったそうだ。
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