「メンタルが弱くて落ち込みやすいため、気を遣って叱れない」Z世代、実はこう考えている

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

異なる立場にある各自が、それぞれの世代のデータや意見を収集・分析しているのである。だとすれば、客観性はより担保されることになるだろう。

「Z世代は何を考えているかわからない」という言葉は、日頃クライアントである各企業の方々と接する中で、よく聞かれる言葉です。Z世代をはじめとする現代の若者は、多様化が進み、これまでのマーケティングではうまくアプローチできない、つかまえるのがとても難しい、というのが、さまざまな企業の方々からよくうかがう悩みです。(「はじめに」より)

また、消費者としてのアプローチの難しさに加え、一緒に働く仲間としてもコミュニケーションの難しさを実感せざるをえないかもしれない。著者が実施したアンケートでも、「従来の指示の仕方では伝わらないことがある」というような悩みを抱える管理者や指導者の多さが浮き彫りになっているようだ。

しかも、「メンタルが弱くて落ち込みやすいため、気を遣って叱れない」「うまくやる気を引き出せない」などの悩みも絡んでくる。自信を失わせず、パワハラといわれずに“やる気”を引き出したいというのは上に立つ人間の純粋な思いだろうが、「やる気をONにするスイッチ」の場所がわからないというケースも少なくないわけだ。

どうあれ上の世代は、(はなから否定するよりも先に)理解する努力をし、できる限り歩み寄ってみる必要があるのかもしれない。

そして、そんななかで知りたいのは、やはり“心の内”だ。はたしてZ世代は、本音の部分でどのような考え方をしているのだろうか?

Z世代の考える「理想の職場」とは?

この疑問を明らかにするべく、著者は入社1〜2年目のZ世代の男女を対象として、以下①〜③のワークを通じて本音を詳しく聞いている。

① ワークライフバランスの「現実」と「理想」について話し合うトーク
② 吹き出しを埋める形式のシチュエーション・マインドトーク
③ 理想の職場を描き出すワーク
(90〜91ページより抜粋)

まず①で話してもらったのは、“現在のワークライフバランス”と“理想のワークライフバランス”について。また、生活時間を10とした場合、「仕事/趣味/友人/家族/自分」の5要素がどのような割合になるかも記入してもらったという。

次ページ実はやりがいを重視するZ世代
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事