【セリカやシルビア、プレリュードが作り出した懐かしのジャンル】昭和の時代にブームとなった「スペシャリティカー」の歴史を振り返る

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
1975年発売の2代目シルビア
1975年発売の2代目シルビア(写真:日産自動車)

とはいえ、スペシャリティカーの定義は、なかなか難しい。クーペやハードトップとの違いを明確に示すことができない例もある。あるいは、スペシャリティカーという表現が生まれる前に、それに相当する車種があったともいえなくもない。

日産「シルビア」は、セリカより前の1965年に誕生した。オープンスポーツカーの「フェアレディ」をもとにしたといわれる。車体は、宝石のカットのように鋭さがありながら優美さもある独特な姿で、憧れの的になった。

1988年発売の5代目シルビア
1988年発売の5代目シルビア(写真:日産自動車)

初代の販売台数は、大衆車である日産「サニー」の2倍近い価格であったため多くは望めなかったが、1980年代後半に登場した5代目は、爆発的な人気を得た。

今年復活するホンダ「プレリュード」

1978年発売の初代プレリュード
1978年発売の初代プレリュード(写真:本田技研工業)

ホンダ「プレリュード」も、スペシャリティカーの1台といえるだろう。

1972年の「シビック」や、1976年の「アコード」によって、自動車メーカーとしての地位をホンダが確立したあと、1978年に誕生したのがプレリュードだ。

シビックやアコードが既存の路線で開発されたクルマであったのに対し、プレリュードは2ドアのノッチバック風でありながら、屋根は低く、リアウィンドウに傾斜を持たせた独特の存在感があり、スペシャリティカーといえる趣向を備えていた。

1982年発売の2代目プレリュード
1982年発売の2代目プレリュード(写真:本田技研工業)

1982年の2代目は、前輪駆動車でありながらミッドシップのようなボンネットフードの低さを造形の特徴とし、一躍人気の1台へ躍りあがった。

次ページロータリーエンジンにこだわったマツダ「コスモAP」
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事