「あの道路ヤバいって!」と関西・三重界隈が震撼…《事故発生率ナンバーワン》の自動車道「名阪国道」は、なぜ高速道路ではないのか?
例にとると、高速道路なら定期的な補修で雨水を取り込むタイプのアスファルトに交換されるが、名阪国道は交換されないままアスファルトが目詰まりを起こして排水が機能せず、2002年8月18日の台風による豪雨では「死亡事故1件を含む事故24件」という、とてつもない頻度で事故が多発している。
「高速道路か、ただの自動車道か」という違いは道路管理や改良の質にもつながり、名阪国道の事故や渋滞の発生にもつながっているのだ。

どんな改善策が考えられるのか?
奈良県はいま、あまりにも事故が多発する名阪国道にしびれを切らし、「名阪国道別線整備案」(別の場所に建設しなおし)や、有料化によって交通量を減らす策を検討しているという。
もともと奈良県の反対で「規格を落として無料化」の名阪国道ができたのだから、今言われましても……と言いたくはなるが、無料であるがゆえに生活道路のように使われていることから沿線自治体の反対も根強く、実現はかなり難しそうな様子だ。
伊賀市が数多くの工場誘致に成功するなど、無料で自動車道が使えるメリットは確かにあった。しかし、今後の道路管理の継続性を考えれば、良し悪しが混在、といったところだろうか。
こうなると、名阪国道はいまの枠組みで管理されている限り、根本的な改良は難しそうだ。国に潤沢な予算があれば、Ωカーブの前後を10~20km単位のトンネルでぶち抜いてしまう、という手もあるが、そんな景気のいい公共事業ができるご時世でもない。


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