「あ、もうダメだこれ」と何度も死を覚悟…《事故発生率ナンバーワン》の自動車道「名阪国道」はどれぐらい危ない? 元営業マンが徹底解説!

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こういった工場から全国に向かう配送車や資材運搬のトラックがきわめて多く、名阪国道を走行するクルマは大型車(トラック・バスなど)が4割程度にものぼるという。

資材を使う側の四日市市の需要家も「大阪と道路で直結している」ことが当たり前になっており、ちょっとした案件が発生するたびに「大阪から3時間あれば来れるでしょ? 午後イチで見積もり来てよ?」と、息を吸うように取引先を呼びつける癖がある(実際には順調に流れて2時間程度)。名阪国道は基本的に「働く人々・働かされる人々のための道路」なのだ。

法定速度を超えるトラックの中、走る怖さ…

こうして、名阪国道を走るクルマの4割が大型車(トラック・バス)、さらに社用車・配送車の走行が多い。大阪への速達ルートである「新名神高速道路」が10kmほど北側に開業してクルマはやや減少したものの、「通行料無料」の威力は絶大で、まだそれでも混み合っている。

かく言う筆者も、三重県全域を担当していた営業マン時代には、大阪市~四日市市の移動で名阪国道を週に何度も走行していた。軽トラに鉄管・長物や建築資材を最大積載量ギリギリに積んだ状態だったが、「あ、もうダメだこれ……」という体験を何度もしていた。もちろん、安全運転を心がけていたが、他のドライバーが安全運転できているとは限らなかった。

ここで、不思議に思わないだろうか。こんなに交通量が多いなら、なぜ名阪国道は高速道路として建設されなかったのだろうか。最初からそれなりの仕様・広さで建設していれば、事故や渋滞の発生も少なかったのではないか?

続く後編では、その辺りの事情を解説する。

宮武 和多哉 ライター

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みやたけ わたや / Wataya Miyatake

バス・鉄道・クルマ・駅そば・高速道路・都市計画・MaaSなど、「動いて乗れるモノ、ヒトが動く場所」を多岐にわたって追うライター。政令指定都市20市・中核市62市の“朝渋滞・ラッシュアワー”体験など、現地に足を運んで体験してから書く。3世代・8人家族で、高齢化とともに生じる交通問題・介護にリアルに対処中。著書「全国“オンリーワン”路線バスの旅(既刊2巻・イカロス出版)など

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