「あ、もうダメだこれ」と何度も死を覚悟…《事故発生率ナンバーワン》の自動車道「名阪国道」はどれぐらい危ない? 元営業マンが徹底解説!

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「高低差400mのΩカーブ」「道路の構造が貧弱」「天候の急変が多い」。だからこそ、名阪国道の死亡事故発生率は「10kmあたり0.95件」(通常の高速道路の3~4倍の確率)という高水準をキープしている。

こういった要因に加えて、両端が高速道路とつながっているために「そのまま流れで迷い込んだ」「カーナビで指示されてきた」ドライバーも多い。

特にお盆・年末年始は、滅多に運転しない「サンデードライバー」(サンドラ)も増え、名阪国道のカーブを戸惑いながら走行するクルマも多くみられる。

案内標識も緑色で一見して高速道路に見えるが、名阪国道は道路としてワンランク下の「自動車専用道」であり、高速道路にはあるまじきカーブの多さや坂道・路肩の狭さもそのせいだ。

迷ったらサービスエリア・休憩所で休むか、通行料は無料なのでそのままICで降りて休むか……名阪国道に入ってしまったら、とにかくこまめな休憩を心がけたい。

走行は危険でも「1日5万台」名阪国道、なぜ需要がある?

名阪国道
名阪国道はトラック・バスの走行も多い(筆者撮影)

ここまで走行に注意なら「回避ルートをとれば?」と考える方もいるだろう。しかし実際には、名阪国道は「1日5万台」と多くのクルマに利用されており、渋滞も至る所で当たり前のように発生する。なぜ、名阪国道はここまで重宝されるのか?

まず第1の原因、それはこの道路が「一大工業地帯・四日市と大阪方面を結ぶ最短ルート」だからだ。

三重県側の四日市市は三菱ケミカル・石原産業・ENEOS・東邦化学工業など600社以上の工場・事業所が立ち並ぶ、日本でも指折りの工業地帯だ。かつ、両端が高速道路と直通しているため名古屋・大阪方面への配送が容易でもあり、名阪国道沿いの三重県伊賀市にもLIXIL・ロート製薬・プリマハム・チョーヤなどの工場・物流倉庫がぎっしり立ち並ぶ。

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