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「通うのが楽しみに」団塊世代を惹きつける"料理特化型"デイサービスの全貌。《まるでおしゃれなカフェ》料理リハビリという新しい選択

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そこで同施設が目指したのは、団塊世代に向けた、“選ばれるデイサービス”の構築。この事業を発案した神永さんは、開発の経緯についてこう語る。

「今後、介護の対象者となっていく団塊世代は、まさに日本の高度経済成長をけん引してきた世代。アクティブで流行にも敏感であり、より良いものを見抜く選択眼を持っています。お金を出してでも質の高いサービスを受けたいと思っている方も多いでしょう。

そこで私たちが着目したのが、料理。プロのシェフが本格的な料理を教える“クッキングスクール”という形であれば、都市部の感度の高い方々にも気に入っていただけると考えました」

なないろの生みの親でもある、株式会社SOYOKAZE・NANAIRO事業部、事業部長の神永美佐子さん(写真:編集部撮影)

「食」への感度が高い人たちが多く集まる自由が丘に、1号店を開設したのは2015年。全体的に地味で暗いイメージのある“介護施設感”を一切なくし、明るくおしゃれな料理教室をコンセプトとした空間づくりを行った。

そのこだわりは外観や内装だけでなく、細部にも行き渡らせている。

一つは、「手すり」をなくしたことだ。手すりをあちらこちらに張り巡らすのではなく、伝い歩きで動けるよう、キッチンや椅子の背もたれの高さを調整。さらに調理器具も食器も福祉用ではなく、一般家庭用を使い、日常生活と地続きになれるよう工夫している。

一般家庭用の調理器具が並び、手すりなどはない(写真:編集部撮影)

送迎車に至っては、介護施設にありがちな「白」ではなく「黒」を採用し、「デイサービス」などと介護施設とわかるようなロゴも施さない。「デイに通っていることをご近所に知られたくない」という利用者や家族の気持ちにも配慮している。

「デイサービスに通っていると思われたくない」という利用者もいるため、"それっぽくない"送迎車にしているという(写真:SOYOKAZE提供)

「最も大事にしているのは、お客様の自尊心やプライドを守ること」だと神永さん。ご本人たちを「利用者さん」ではなく、「お客様」と呼ぶのもそのためだ。

固定観念の払しょくがカギ

こうしたホスピタリティ高いサービスが話題となり、1号店を皮切りに成城、三軒茶屋、杉並と順調に店舗を拡大。要介護度に沿った基本のサービス料金に加え、自費として食材料費が1800円かかるが、「いつか親を通わせたい」と地域住民からの評判も上々だ。

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