人とロボットが共存する街づくり実験、KDDI高輪新本社で開始。レジのないローソンで配送ロボットが社内便を運ぶ未来のオフィスとは

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KDDI社員1万人のアンケートでは、約9割が日常的にコンビニを利用する。だが「昼休みなど特定時間の混雑やレジ待ち時間がストレス」という回答が多い。同社は通常4人で運営する規模の店舗を1人で運営する「超省人化」を実現。平均滞在時間2分、レジ待ち時間ゼロを達成したという。

さらに計10台の配送ロボットを導入。オフィス内を回遊する「移動コンビニ」と指定場所への「デリバリーサービス」を提供する。ロボットはセキュリティゲートやエレベーターとも連携し、人と同じように建物内を自由に移動する。店舗運営では、ペットボトルの陳列や清掃もロボットが自動で行う。「人と共存するロボット」がコンセプトだ。

1万3000人が働く「未来のオフィス」

社員が働く環境にも工夫をこらした。最終的に1万3000人のKDDIグループ社員が集まる規模を生かし、コラボレーション強化とパフォーマンス向上を目指している。

オフィスの壁を可能な限り取り払った。部門や会社の垣根を越えた偶発的なコラボレーションを促すためだ。業務内容に応じて働く場所を選択するABW(Activity Based Working)も導入。活発な議論を行う「Groove」エリアと集中作業のための「Chill」エリアをフロアごとに交互に配置した。

ワークスペース
キャンプをイメージしたワークスペース(筆者撮影)

健康経営にも力を入れる。オフィス内にウォーキングマシンやバランスボールを設置し、食生活や睡眠、マインドフルネスに関するイベントも開催。17階の食堂では栄養バランスに配慮した健康メニューを提供し、夕方以降はパートナー企業も利用可能なナイトパブがオープンする。

社内便や社食を配送するロボット、清掃ロボット、会議室の空き状況や同僚の居場所を可視化するシステム。「創造的業務にリソースシフトする」という目的で、庶務業務の自動化を進めている。

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