堀江貴文「子どもには金を出し、口や手は出すな」。これからの社会で重視されるのは学歴より「学び歴」「体験歴」。親は工夫する、そして稼ぐ

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家計が苦しい家庭の子どもは、スポーツや旅行、音楽活動などの体験ができず、他の子たちとの「体験格差」が生まれているということが近年注目されている。

公益社団法人「チャンス・フォー・チルドレン(CFC)」の調査では、世帯年収300万円未満の家庭の子どもの29.9%が、直近1年間で学校外の体験をまったくしていなかった。ひとり親家庭などでは、体験に払う金も、情報収集をする時間も不足しているだろう。

しかし子どもが「やりたい」ということに関しては、親子で行政サービスなどの情報を収集するなどして、できる方法を模索してほしい。

僕の子どもの頃の実家も、それほど裕福ではなかった。しかし母親がボランティア団体「少年の船」の格安研修旅行に申し込んでくれて、子どもたちだけで船で沖縄に行き沖縄の子どもたちと交流をしたり、これまた母親が見つけてきた地元の郷土劇団に入って、演劇活動をしたりしたものだ。

子どもはさまざまな体験を重ねることで、自分の適性や可能性を少しずつ見出していく。これからは学歴よりも「学び歴」「体験歴」が重視されるようになるはずだ。

ロジカルシンキングもクリエイティブもAIがやってくれる時代、多くの人と触れ合う体験を増やすことこそが、人間ならではの強みに直結するのだ。

親が収入を増やせばいいだけ

さらに言えば、お金がないなら、親が収入を増やせばいい。これからの時代において、仕事は「引き受けるもの」から「作るもの」へと変わっていく。親自身が知恵を絞って、収入を増やせばいいじゃないか。

また、「今の仕事は低賃金で厳しい」というのなら、仕事を変えればいいだけだ。低賃金だ、労働環境が不当だ、と感じるのなら、とっとと辞めて、もっといい仕事を探せばいい。仕事なんていくらでもある。

「自分にはこれしか仕事がない」というのは、完全な思い込みだ。誰もあなたに強要などしていない。

繰り返すが、ブラックな仕事を辞めない人間がいるから、ブラックな仕事がこの世からなくならないというのは、紛れもない事実だ。誰もやらなくなれば、その仕事はなくなるか、時給が上がるか、ロボットがやるようになる。

法的にアウトな違法労働があるのなら、そういうときは労働基準監督署の出番だ。不満があっても現状に甘んじている人がいるが、僕には意味がわからない。

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想像してみてほしい。それは川に浮かびながら、誰かが食い荒らした「残飯」を手にして、「こんなまずい食べ物はない!なんだこれは!」と文句を言っているのと同じだ。

そんなものは捨ててしまえばいいのに、それでもその「残飯」を後生大事に持っている。そんな人が「相談」などと称して、僕に「堀江さん、この『残飯』ってすごくまずいんですよ、ひどくないですか?」などと言う。

力を抜いて水面に浮かんでいる僕には、そうとしか見えない。「ふざけるな!さっさと捨てろ!」としか言いようがない。誰もあなたに、そのまずい残飯を食べることを強要していないのだから。

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堀江 貴文 実業家

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ほりえ たかふみ / Takafumi Horie

1972年福岡県八女市生まれ。SNS media&consulting株式会社ファウンダー。現在は宇宙ロケット開発や、スマホアプリ「TERIYAKI」「755」「マンガ新聞」のプロデュースを手掛けるなど幅広く活動を展開。有料メールマガジン「堀江貴文のブログでは言えない話」は1万数千人の読者を持ち、2014年には会員制のコミュニケーションサロン「堀江貴文イノベーション大学校」をスタート。『ゼロ』(ダイヤモンド社)40万部超、『本音で生きる』(SBクリエイティブ)30万部超などのベストセラーがある。近著に『10年後の仕事図鑑』(落合陽一氏との共著、SBクリエイティブ)など。

Twitterアカウント:@takapon_jp
その他詳細はHORIEMON.COM

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