【夏ドラマ序盤の通信簿】春に続き不作?今年の「夏ドラ」が冴えない背景。《注目4作》は阿部サダヲ、中村アン、磯村勇斗、櫻井翔のあの作品

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ここ最近で良作が多い学園ドラマからは、『僕達はまだその星の校則を知らない』(関西テレビ・フジテレビ系)、『愛の、がっこう。』(フジテレビ系)。

どちらも、かつて主流だった熱血教師系とは正反対に、昨今の学園ドラマの潮流である「いまどきの若者っぽい先生」が主人公。学校生活や高校生たちのリアルな日常の空気を映す、学校が舞台の人間ドラマだ。

ただ、不器用で気が弱いスクールロイヤー(学校弁護士)を主人公にする前者には新しい風を感じる一方、生徒に人気がない女性教師とホストの関係を禁断の愛として描いていく後者には、ベタな物語になりそうな予感がある。

そもそもタイトルの「がっこう」は、舞台となる高校ではなく、女性教師が無学なホストに勉強を教え、ホストに愛を教わる場を指しているようだ。内容的には、一般的な学園ドラマとは軸がずれるかもしれない。

精彩を欠くかつてのドラマの雄・TBS

TBS
日曜劇場『19番目のカルテ』には、日曜劇場らしい、心を揺さぶられながらも心温まるようなストーリーになることが期待される(画像:yu_photo / PIXTA)

個人的に残念なのが、話題作を多く生み出してきた“ドラマのTBS”の名門枠である金曜夜10時の金曜ドラマと日曜夜9時の日曜劇場が不作続きなことだ。

『ライオンの隠れ家』や『海に眠るダイヤモンド』のような物語のおもしろさを感じるドラマが出てきていない。今期も精彩を欠き、かつてのドラマの雄の迷走が続いている。

今期の金曜ドラマ『DOPE 麻薬取締部特捜課』は、エンターテインメント性の高いサスペンスアクション刑事ドラマだが、まるで韓国ドラマのような激しいアクションや、登場人物たちの感情の起伏の激しい作風が視聴者を選びそうだ。多くの視聴者が連続ドラマに求める、日常の延長にあるリアルや共感からはほど遠い作風に感じる。

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