【夏ドラマ序盤の通信簿】春に続き不作?今年の「夏ドラ」が冴えない背景。《注目4作》は阿部サダヲ、中村アン、磯村勇斗、櫻井翔のあの作品
シリーズものは定番のおもしろさと新作ならでは視点や切り口が同時に求められる。あえて不倫のベタをデフォルメして描き、笑いに昇華させるストーリーが人気になってきたが、配信ドラマとスペシャルドラマを挟んだ今作は、長寿シリーズ化への勝負作になりそうだ。
安定人気の刑事ドラマは充実のクールに
コアファンに支えられる安定した人気の刑事ドラマは、『スティンガース 警視庁おとり捜査検証室』『最後の鑑定人』(フジテレビ系)、『大追跡~警視庁SSBC強行犯係~』(テレビ朝日系)、『DOPE 麻薬取締部特捜課』(TBS系)、『放送局占拠』(日本テレビ系)のほか、事件捜査ものとしては『能面検事』(テレビ東京系)もある。
主人公のキャラクター性や専門分野の職種から特徴を打ち出す王道の刑事ドラマから、近未来を舞台に特殊能力を持つ登場人物たちの物語など、その作品性は幅広く、それぞれのおもしろさがある。その意味においては、刑事もののファンにとって、今期は充実したクールになるかもしれない。

また、月9ドラマ『明日はもっと、いい日になる』(フジテレビ系)は、捜査一課を目指していた女性刑事が児童相談所へ出向になり、相談員として働く刑事ものの変化球だ。
第3話まででは、ネグレクトや育児ノイローゼなどさまざまな問題を抱える家庭に向き合う、児童相談所が舞台の人間ドラマになっていた。いまのところは、複雑な事情の家庭と対峙する相談員のありきたりなドラマという印象だが、今後、元刑事というバックグラウンドが活きるのかに注目だ。
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