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「若者上げ、中高年ディス」はなぜ起きるのか? 会社の失敗が世代対立にすり替わる構造

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  • 舟津 昌平 経営学者、東京大学大学院経済学研究科講師

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日本社会はなぜオジサン社員をディスるようになったのか?(写真:EKAKI/PIXTA)
「若者は優秀で、中高年は使えない」。そんな安易な世代論が、職場の空気を支配していないだろうか。本記事では、東京大学大学院・舟津昌平氏の新刊『若者恐怖症――職場のあらたな病理』から抜粋、再編集し、日本の停滞する理由を中高年に求める危うさについて解説する。

“年の功”消滅社会

今後、年齢分布に従って中高年層がますます退社していく。人手不足が叫ばれる一因である。この人手不足は数が足りないという話にとどまらない。一般的な会社において従業員は熟練効果を享受する。経験を積むことで仕事の質が向上するのだ。もちろん質の向上は無限ではない。でも新卒より年長者のほうが仕事ができるのは当たり前だ。

経済学者の川口大司氏(東京大学)らがブルーカラーを対象に分析したところ労働者の熟練効果は数字としてはっきり表れる傾向であり、全体傾向として若者には払いすぎていて年長者には払わなさすぎだという。年輩社員は量(数)が多いのみならず質も高いのだ。よって人手不足は、量のみならず質においても今後の日本企業を直撃していくことになる。

こういう話をすると「エクセルが使えないおじさんっているじゃないですか。パソコンを使いこなせる20代のほうが生産性が高いんじゃないですか?」というリアクションをとる方がいる。

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【上の世代をごぼう抜きできる会社はいい会社ではない】

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