それ「ロジカルシンキングごっこ」では?自称ロジカルな人がハマる論理思考「4つの罠」【前編】

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データ分析のイメージ
フレームワークにとらわれすぎて、気づかないうちに「思考停止」に陥っていないだろうか?(写真:Graphs/PIXTA)
なぜ、新人コンサルタントは急速に「問題解決力」を高められるのか。
それは、彼らが特別だからではありません。答えは、コンサルティングファーム特有の新人育成、すなわち「オン・ザ・ジョブトレーニング」の仕組みにあります。
そこでは、上司は決して「正解」を教えません。代わりに「君ならどう考える?」と問いかけ、「自分なりに考えた検討の手順・内容」に対してフィードバックを与え、思考を深掘りさせます。この、極めて負荷の高い「能動的な思考」の繰り返しこそが、彼らの思考力を飛躍的に高めるのです。
この、門外不出とも言える“思考のジム”を紙上で再現するのが、書籍『コンサルが1年目に叩き込まれる 問題解決思考問題』です。
この記事では、そのOJTの入り口として、本物の思考力を手に入れるヒントを解説します。

「自称ロジカルな人」が陥りやすい罠がある

「あなたは、自分のことを『ロジカルな人間だ』と思いますか?」

コンサルが1年目に叩き込まれる 問題解決思考問題
『コンサルが1年目に叩き込まれる 問題解決思考問題』(東洋経済新報社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

ビジネスの現場でそう問われれば、多くの人が「ある程度は」と答えるかもしれません。

思考のフレームワークを学び、データに基づいて判断し、会議では構造的に物事を語る。そのスキルは、現代のビジネスパーソンにとって不可欠な武器であることは間違いありません。

しかし、その“ロジカルな思考”、本当に「考えて」いますか?

「フレームワークを使ってきれいに整理したのに、議論が少しも深まらない……」

「誰よりも論理的に分析したはずなのに、上司から『で、結局何が言いたいの?』と冷たく返される……」

もし、そんな経験に心当たりがあるなら、あなたは賢く思考している“つもり”で、実は本質から目をそらす「思考停止」に陥っているのかもしれません。

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