レンタルWi-Fi不要の海外eSIM「トリファ」が急成長。日本語サポートで国内1位。2034年には40兆円市場へ
アメリカの調査会社によると、海外旅行向けeSIM市場は年率62.5%で成長し、2034年には約2607億ドル(約40兆円)規模に達すると予測されている。この急成長の背景には、スマートフォンのeSIM対応が進んでいることがある。2018年のiPhone XSシリーズから対応が始まり、2022年にはアメリカでeSIM専用のiPhone 14が発売された。日本で販売されているiPhoneも、すでに全モデルがeSIMに対応している。Androidスマートフォンについても、携帯キャリアが積極的にeSIM対応を進めており、現行のキャリア向けモデルではほとんどがeSIM対応となっている。
日本人旅行者に特化した戦略
グローバル市場では、Airalo(エラロ)やUbigi(ユービージー)といった事業者が200カ国以上をカバーし、シェアを競っている。。NordVPN傘下のSailyやNomadといった新興勢力も台頭している。こうした中で、トリファは日本人旅行者に特化した戦略を採用した。

「海外の事業者は最初から全世界展開でサービスをリリースしているが、トリファは日本から始めて台湾、韓国と、その国の人たちのサービス習慣に合わせてローカライズして立ち上げている」(嘉名氏)
この戦略が奏功し、日本市場では圧倒的な支持を獲得した。24時間365日の日本語サポート、わかりやすいUI/UXといった、日本人が求める「安心・安全」を徹底的に追求した。料金も韓国2日間無制限で1980円、アメリカ7日間無制限で5990円と、レンタルWi-Fiと比較して競争力のある価格設定だ。
技術面での強みは、各国の通信事業者との連携方法にある。「MVNO(仮想移動体通信事業者)ではなく、できるだけMNO(移動体通信事業者)と直接契約している。日本でいうドコモやauのような、基地局を持っている事業者と連携することで通信品質を確保している」(嘉名氏)。
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