「やる気が出ないときは松岡修造さんを見る」が心理学的にもオススメだという根拠。「くよくよ」していい!大事なのはリカバリー方法

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漫画
(画像:『くよくよしたら手を洗おう。』)

人間がくよくよするのは生き延びるための知恵

小さなことが気にかかる。ちょっとした失敗や他人からの言動に心を占領されて、くよくよ、うじうじ。そのうえ、ついマイナスな結果を想像しては不安や焦りにさいなまれる。

たとえば、上司のひと言が気になって眠れなかったり、メールの返信がこなくて一日中もやもやしたり。そんな経験、きっと誰にでもあるはずです。

くよくしちゃいけない、もっとポジティブ思考で、もっと楽観的に生きなくては、と思いながらも、気づけばくよくよ、もやもやしてしまうことが多いのは、なぜでしょう?

私がネガティブ人間だから?「根暗」で「陰キャ」で「コミュ障」だから?

でも、くよくよするのって、実はちっとも悪いことではありません。むしろ人として当たり前の反応なのです。

人類は、長らく命の危険と隣り合わせの過酷な自然のなかで生きていました。「この草むらを進んだら、獣に襲われるかも」「昨日のように火を絶やしたら、寒さで凍えてしまうかも」そんなふうに過去の失敗をくり返し思い出したり、最悪の未来を予測して備えたりしなければ生き延びられなかったのです。

つまり、ネガティブ思考は、生存するための知恵と言えるでしょう。20万年にわたる人類の進化の歴史を受け継ぐ私たちには、くよくよしながら生き延びてきた人たちのDNAがしっかり刻み込まれているのです。

ネガティブな思考は、実は現代を生きる私たちにとっても、強みとなります。最悪な事態やトラブルを予想しておくことは、心が傷つかないための防衛策にもなります。

危機管理能力は、仕事や家事のスキルとしても役立つでしょう。周囲を繊細に観察し、小さな変化に気づく力は、人間関係においてはもちろん、暮らしのさまざまな場面でも生かされるはずです。

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