なぜ「一石三鳥」はクラファンで5000万円を集められたのか? "飲食業界の風雲児"が明かす高利益率と従業員満足を実現する《脱常識戦略》の神髄

ここ数年、飲食業界では、クラウドファンディング(クラファン)を積極的に活用しながら新店舗をオープンさせる飲食店が増えている。
クラファンとは、実現したい目標やアイデアを公開し、賛同者から資金を募る仕組み。日本では2010年頃からサービスを提供する企業が増え、コロナ禍でその存在感が一気に向上した。
当時は「応援消費」という文脈で活用され、運転資金に当てられるケースが目立った。しかし現在、クラファンの活用を進めている飲食店の狙いは、運転資金の確保ではない。ファン作りやブランディングなど、コロナ禍以降に顕在化した課題に対応するために使うケースが増えている。
「Makuake」で歴代1位の5313万円を集める
そうした汎用的な活用で、大きな成功を収めているのがHuman Qreateという会社だ。同社は、2023年2月に東京・赤坂にオープンした焼き肉店「八面六秘」で4097万円、2024年3月に東京・新橋にオープンした「鮨処 一石三鳥」で5313万円という驚きの金額を集めた。
いずれも応援購入サービスの「Makuake」で募集を行っており、「鮨処 一石三鳥」の金額は同サイトの飲食店のプロジェクトで歴代1位の記録となっている。
同社の看板ブランドは「一石三鳥」だ。このブランド名には、食事とサービス、そして新たな価値の3つを一度に感じてもらえる店にしたいという思いが込められている。現在、焼き鳥をはじめ、焼き肉、すしなどの業態を展開しており、2020年10月に創業してからわずか4年で14店舗まで拡大した。
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