飼い主の死後に起こる残酷で悲しい現実。遠野なぎこさん愛猫「愁くん」無事保護も…突きつけられた一人暮らしとペットの「もしも」の問題とは
このための法的な仕組みが近年注目を集めています。
・負担付死因贈与契約:飼い主とペットの世話をする人との間で、「自分が死亡したら財産を贈与する代わりにペットの面倒を見る」という契約を結ぶ方法
・ペット信託:飼い主が自身の財産(ペットの飼育費用など)を「信託財産」として受託者(個人または法人)に託し、受託者がその財産を管理・運用しながら、指定された世話人や施設にペットの飼育を依頼し、費用を支払う仕組み
・ペット後見制度:飼い主の入院や死亡など、万が一の事態に備えて、飼育費用、飼育場所、支援者をあらかじめコーディネートしておく総合的な取り組み
◆ペット情報の詳細な記録
万が一の事態に備え、ペットの情報を詳細に記録しておくことは、新たな飼い主や預け先が見つかった際に、円滑な移行を促すうえで非常に重要な実用的なステップです。これは、法的な備えと同様に、ペットの心理的な安定を保つうえで欠かせない要素です。
具体的には、以下のような情報を「ペットメモ」としてまとめておくことが推奨されます。
● 病歴、健康状態、かかりつけの動物病院、服用中の薬
● 普段の食事の種類、与える回数・量、食物アレルギーの有無
● 性格、好きなもの、苦手なもの、遊び方、お気に入りの場所
● トイレの習慣、しつけの状況
● ワクチン接種歴、ノミ・ダニ予防、シャンプー・トリミングの頻度
「愁くん」の無事発見で見えた問題
日頃からペットの健康管理やしつけをきちんと行い、これらの記録を常に更新しておくことで、いざというときにペットが受ける負担を大きく減らすことができるでしょう。
「愁くん」の無事発見は、多くの人々に安堵をもたらしましたが、同時に、飼い主の「もしも」の事態に備えることの重要性を強く訴えかける出来事となりました。
私たち飼い主には、愛する家族であるペットの未来を守るための「責任ある備え」が求められます。ペットとの生活は、私たちに無償の愛と多くの喜びを与えてくれます。そのかけがえのない命に対し、最後まで責任を果たすことこそが、真の愛情の証といえるでしょう。
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