「母はパチプロで貧しい家庭でした」「月給9万円で名刺1000枚を配り…」“怖い話”で280万人超から支持される人気YouTuberの《数奇な半生》

✎ 1〜 ✎ 22 ✎ 23 ✎ 24 ✎ 25
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

「僕は物事を覚えるのが得意だったんです。自分で考えたり調べたりして、教えてもらった以上のことを吸収するタイプでした。元上司は、極端な話ですけど、『グローブとバットを渡しておけば勝手にプロ野球選手になるだろう』というくらい見込んでくれていたみたいです」

とはいえ、YouTube活動が軌道に乗らない以上、収益は上がらない。たっくーさんにすべてを託すのは、博打のような賭けにも思える。資金はどうしていたのか。

実はその元上司はパチプロをしていたことがあり、ギャンブルが得意。なんとギャンブルでお金を稼ぎ、赤字に充当することで会社を存続させていたのだった(断っておくと、もちろん合法の公営ギャンブルである)。

風向きが変わったのは、YouTuberになって1年が経った頃。どうすればチャンネルが伸びるか、正解はわからなかったが、「伸びない理由」は明確に見えてきた。

それは、ほかのYouTuberの動画を真似していたために、自分のよさが発揮できていなかったから。具体的には、たっくーさんの持ち味である「トーク力」がまったく生かされていなかったのだ。

「僕は喋ることがすごく好きだったのに、トークにフォーカスした動画は1本も上げていなかったんです。自分が得意な分野で闘っていないなと。それに、トークで勝負するのであれば、顔を出す必要もないなと気づいたんです」

そしてトークが中心の、ラジオのようなスタイルのチャンネルを立ち上げた。なんと開設3日で、旧チャンネルの1年分を超える再生回数や登録者を獲得したという。たっくーさんの狙い通り、トークが視聴者を引き付けたことが大きいのは間違いない。

たっくー
ラジオのような体裁のトークがウケている(写真:YouTube「たっくーTVれいでぃお」より)

「怖い話」に目覚めたきっかけ

たっくーさんといえば、怪談やヒトコワ、都市伝説など、広い意味でのオカルト・ホラー動画が特徴だ。いまやYouTubeでの同ジャンルの第一人者的存在でもある。

この方向性でチャンネルを運営していくことを決めたのは、自身のほろ苦い経験が影響しているという。かつて思いを寄せていた人が、オカルト大好き少女だったのだ。

次ページ隣町の中学の生徒会長のことが好きだった
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事