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「“教師だらけ”の児童盗撮グループ」に戦慄…全国で相次ぐ性暴力事件に《現役教師が吐露した本音》と危うさ

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  • 木村 隆志 コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者
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加えて、採用試験の段階でそれを尋ね、見抜くことが難しいことも、危うさを感じる理由の1つ。実際、冒頭にあげた事件でも「発覚して初めてそういう人間だったと知って驚いている」というケースが大半を占めていました。

許しがたい「コミュニティでの悪行」

報道の中で最も驚かされ、怖さや怒りを感じさせたのは、現役教員がSNSのグループで動画や画像を共有していたことで間違いないでしょう。

しかもそれらのコミュニティはこちらの想像を上回るほど悪質なものがありました。自分たちにしかわからない隠語を使ってメンバーを誘い、撮影方法を共有し、時に販売なども。なかには、個人名、学校名、住所などの個人情報を共有しているケースもあり、つけ回しなどにつながる犯罪リスクを感じさせられます。

さらに盗撮画像をパトロールしている団体によると、「盗撮した動画や画像がSNSで売買されている」という看過できない話もありました。ふだんは「いい先生」のように子どもたちと接しながら、教員という立場をとことん悪用していたことに怖さがにじみ出ています。

それでも私たちが前提として忘れてはいけないのは、ほとんどの教員が子どもたちと誠実に向き合っていること。ごく一部の教員が問題行動を起こしているのであって、誠実な教員たちを追い込むような事態は避けたいですし、何より子どものためにならないでしょう。

ただ、ごく一部の教員にすぎなくても、その問題行動は極めて悪質なだけに、早急かつ徹底的な対策が必要なのは間違いないところ。では、どんな対策が考えられるのか。

7月1日、文部科学省は全国の教育委員会に、教員による性暴力を防止するための通知を出しました。

ここでは、教員と児童生徒が密室状態になる場面を回避すること、教室・トイレ・更衣室などを定期的に点検すること、教員個人のスマートフォンなどで児童生徒を撮影しないこと、学校のカメラで撮影したデータの校外持ち出しを禁じること、教員向けの研修を実施すること、相談しやすい体制を整備することなどを求めています。

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【「通知」レベルの対応でいいのか】

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