「“教師だらけ”の児童盗撮グループ」に戦慄…全国で相次ぐ性暴力事件に《現役教師が吐露した本音》と危うさ

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短期間に全国各地で、20代・30代・40代と各年代の男性教員が性暴力を行っていたことに愕然とさせられると同時に、「報じられていない」「発覚していない」ものがまだまだあるような怖さを感じさせられます。

報道に悩まされる全国の教員たち

これらの報道を受けて、急きょ東京都中野区の小学校教員2人に「匿名であること」を条件に話を聞いてみました。

2人に共通していた感情は、「聞いたことがないし、考えられない」という戸惑いと、「『ウチの小学校にはいない』と思うけど調べなければいけない」という悔しさの2点。

さらに「保護者から問い合わせがあった」「担任の児童からも盗撮について聞かれた」などの影響が出ているようでした。

また、「これまで児童にも保護者にも、登下校時などで校外の不審者に気をつけてと言ってきただけに、校内に疑いの目を向けられるのはつらい」「保護者向けの学校だよりのために教員が学校のデジタルカメラで撮影することもあるのに、撮りづらくなってしまった」などの難しさもあるようです。

保護者にしてみれば「うちの子どもの担任は大丈夫なのか」と疑いの目を向けるのは当然でしょうが、事件とは無関係の教員や学校への負担増を感じさせられました。

そして話を聞いていてもう1つ気になったのが、「今回の報道で『教員になりたい』という人が減るかもしれない」という心配の声。

勤務時間の長さ、給与の安さ、学級崩壊やモンスターペアレンツなどのリスク、部活動の負担などから教員を志す人が少しずつ減り、公立学校における全国の平均倍率は3倍強程度と言われています。

「かつてより教員になりたい人が減った分、子どもに過剰な関心のある人が採用されやすくなっている」という危うさは否めないでしょう。

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