専業主婦の母に育てられた夫は、「子どもは3歳から幼稚園。それより前に保育園に預けるのは早過ぎる」という考え方だったのだ。そのため最初から週5日子どもを保育園に通わせることは叶わなかった梅津さんだが、まずは一時保育を利用して保育園生活の「おためし」をしつつ、仕事時間を増やすことで結果も出し、夫の理解を得ようともくろんだ。
理解されにくいフリーランスの働き方
それでも、完全に同意してもらうことは難しく、夫には収集した保育園の情報などをメールで共有したり要所要所で相談したりはするものの、保活はほとんど自分ひとりで行ったという。
梅津さんが保活に苦労したもうひとつの要因は、フリーランスという働き方を役所に理解してもらいづらい点にある。
自治体ごとの審査基準にもよるが、自宅で仕事をしていることがマイナスになったり、会社員が育休から復帰する場合には得られる加点がなかったりと、会社員に比べてフリーランスは保育の必要性を認めてもらいづらく、保活はどうしても不利になりがちなのだ。
そこで梅津さんは、「駅からも近くて人気が高そうな保育園はあえて候補から外す」、「2歳児定員の多い新設園を第1希望にする」など、戦略的に入園希望園を選んだ。申請のための書類は役所の窓口に直接持ちこんだが、1度目はその場で担当者に「この収入では入園が難しいかもしれない」と言われ、いったん持ち帰った。この当時は出産と育児のために収入が激減していたが、「元の収入を得るためにも保育を必要としている」ことを伝えるため、仕事の実績がわかる資料を整えなおして再度、提出に行ったそうだ。
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