総務省、携帯電話の料金引き下げ議論を開始

「不公平性」の是正が焦点か

 10月19日、総務省は、携帯電話料金の引き下げ策を検討する有識者会議の初会合を開いた。会議では利用実態を踏まえた料金体系やMVNO(仮想移動体通信事業者)の普及による競争促進などを検討、年内に結論を出す。写真は、都内の携帯電話利用者、14日撮影(2015年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 19日 ロイター] - 総務省は19日午前、携帯電話料金の引き下げ策を検討する有識者会議の初会合を開いた。国内の携帯電話市場をめぐっては、NTTドコモ<9437.T>、KDDI(au)<9433.T>、ソフトバンクの大手3社による寡占市場の中で料金が高止まりしているとの批判があり、会議では利用実態を踏まえた料金体系やMVNO(仮想移動体通信事業者)の普及による競争促進などを検討、年内に結論を出す。

会合の冒頭で太田直樹総務大臣補佐官は「高くなったら安くするという単純な話ではない。利用者の目から見てどうなのか、透明性と公平性に軸を検討してもらいたい」と要請。立教大学の舟田正之名誉教授は「3社は協調的寡占にあり、キャリアの自由に任せておくと動かないので、外から提案しなければならない」と指摘した。

ただ舟田名誉教授は、料金についてはすでに自由化されていることから規制強化には慎重な姿勢を示し、森亮二弁護士もこれに同調。「これまで頑張って自由化してきた料金を直接規制するのは良くない。競争制限的な方向にしかものごとが進まなくなるので、MVNOの参入障壁を取り除いて、MVNOの参加を促進するような方向(がいいのではないか)」との認識を示した。

野村総合研究所の北俊一上席コンサルタントは「使っていないのに、高く払っているということがあるのであれば、これは是正すべきだ」と述べ、ユーザー間の行き過ぎた不公平性の是正が携帯電話料金の問題を解決する上でのポイントだと指摘した。

大手3社の携帯電話料金は、端末代金の実質支払い負担を軽くする代わりに通信料金から回収する仕組みになっており、これがMVNO普及を阻害する一因になっている。また、2年ごとにキャリアを乗り換えるユーザーに支払うコストなどを長期利用者が実質負担する形になっていることや、データををほとんど使わないユーザー向けのプランが用意されいないなど、料金設定の歪みを指摘する声も目立つ。

次回会合では、大手携帯電話会社やMVNO事業者などから直接意見を聞く。

 

(志田義寧)

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