「セット割」で熱戦、まだ通信料金は下がる ドコモとソフトバンクが激突

拡大
縮小
苦戦が続くドコモにとって、セット割は起死回生の一手となるか

「今ならキャッシュバック7万円です!」「ソフトバンク光、いかがですか?」3月1日、家電量販店には多くの客が訪れ、店頭では携帯売り場のスタッフが熱心に呼び込みをかけていた。

この日、NTTドコモとソフトバンクが光回線とスマートフォンの「セット割引」サービスを本格的にスタート。待ちに待ったセット割引の登場で、3月商戦は各社の顧客囲い込み競争が過熱しそうだ。

大幅割引は家族の共有を想定

各社のサービスの特徴は、スマホのデータ通信量が多いユーザーほど割引額が大きくなる点だ。

ドコモの場合、スマホの割引額は月3ギガバイトプランの500円から始まり、30ギガバイトで最大3200円の割引になる。10ギガバイト以上のプランは家族で共有するケースを想定しており、家族ごとドコモで囲い込む作戦だ。ソフトバンクも同様に、データ量が多いプランほど割引される。ドコモが対象外とした2ギガバイトプランについても500円を割引する。30ギガバイトプランでは2000円の割引となる。

一方、KDDIは2012年3月から「auスマートバリュー」というサービス名のセット割引で先行し、主にドコモからユーザーを獲得してきた。同社は2月26日、ライバルのサービス開始を前に、10ギガバイトと13ギガバイトプランの割引額を1410円から2000円に増額。追随するライバルに真っ向勝負を挑む考えだ。

ユーザーにとって、セット割引のメリットは大きい。ドコモとソフトバンクはNTT東日本、西日本の光回線「フレッツ光」の卸売りを受けて、サービスを提供するモデルだ。そのため、現在フレッツ光のユーザーなら、開通工事をすることなく、そのまま割引の恩恵を受けられる。

次ページ個別ケースで料金変化
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT