【春ドラマ視聴率TOP10】盛り上がりに欠けた4月期だが健闘作も 酷評だった『キャスター』は何位?『なんで私が神説教』『べらぼう』は?

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NHK大河ドラマ『べらぼう』も、1月の放送開始当初こそ斬新な映像演出などが話題になっていたが、いまではすっかりSNSも静かになってしまっている。

1〜3月期で10.6%と2桁に乗せていた視聴率は、9.6%と1桁に落ちた。とくに6月2週目以降は8%台から9%台前半を推移している。

江戸時代の版元として成功する蔦屋重三郎の物語自体は、決しておもしろくないわけではないのだが、やはり大河ドラマのコアファンに好まれる戦国武将の一代記と比較すると、藩や家の存続や、自身と家族の命をかけた政略や合戦における緊迫感や迫力には欠ける。

2026年に放送予定の『豊臣兄弟!』は、豊臣秀長を主人公に、秀吉との兄弟の絆や天下統一への道のりを描く、大河ドラマファンにとって、ど真ん中の戦国武将ドラマになる。すでにそちらへ関心が移っているかもしれない。

『べらぼう』
1月の放送開始当初は斬新な映像演出などが話題になった(画像:NHK『べらぼう』公式Xより引用)

学園ドラマの新機軸『なんで私が神説教』

一方、評判がよかったのが『なんで私が神説教』(日本テレビ系)と『波うららかに、めおと日和』(フジテレビ系)。

近年、学園ドラマの新機軸が続いているなか、『なんで私が神説教』もそのひとつ。前期のシリアスサスペンスをベースにした『御上先生』とは対照的に、脱力系のコメディ要素を入れながら、明るく楽しく、時に真摯に、現代社会を生きる高校生たちに大人の視点から説教をした。

『なんで私が神説教』
明るく楽しく、時に真摯に、高校生たちに大人の視点から説教をした(画像:日テレ『なんで私が神説教』公式Xより)

従来の学園ドラマと異なるのは、主人公の教師自身が引きこもりであり、生徒たちに向き合う気もなく、社会から逃げようとしていたこと。そこから、さまざまな学校の問題や事件を通して、生徒だけでなく自身も変わっていき、まっとうな教師になっていく。

それは、王道の成長ドラマでもあるが、結果として生徒のために奮闘する主人公のキャラクター性と、まっすぐな正論をぶつける説教が、令和の高校生にどう響くかが興味深かった。

変化球的なストーリーと主演の広瀬アリスの相性が抜群であり、そこが軸になっておもしろいドラマになっていた。

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