スターバックスは皆さんの経験を語り継いでいきます--ハワード・シュルツ会長が東北の地で語る
3つ目は人間らしさです。スターバックスは日本でも世界でも既存の方法やマーケティングで成長してきた会社ではありません。成長を支えたのは、皆さんが店舗で生み出しているお客様との心のつながりです。スターバックスへは毎日多くのお客様がつながりを求めて来店します。
スターバックスを表現する言葉はなかなか見つかりませんが、あえて言えば「人をベースにした会社」「人間らしさのある会社」だということです。われわれがコミュニティに対して貢献しているとき、最も成功していると言えるでしょう。スターバックスのリーダーには愛とはどういう意味か、謙虚さとは何か、人間の崇高さとは何かを理解して前に進んでいくことが必要です。
何より大事にするのは、スターバックスに息づく価値観だ
87年、米スターバックスには100人の従業員と11の店舗しかありませんでした。多くの人は「このコーヒーチェーンを全国規模にするなんて無理だ」と言っていました。また「従業員に健康保険や福利厚生を提供したり、敬意を持って接したりすることは無理だ」という人もたくさんいました。実際にはどうでしょうか。われわれは世界58カ国、1万7000店を展開する会社になりました。
われわれはまだ始まったばかりです。全世界で店舗数は1万8000に近づいています。日本ではせいぜい500店舗でせいぜい頭打ちになるという人もいましたが、ドライブスルーの成功によりもうすぐ1000店舗を達成します。将来何店舗になるかという話はしませんが、エレガントさ、スタイルを持ってコーヒーのクオリティに反することなく出店を続けていきます。