
重要なのは、相手の考えをそのまま受け入れることではなく、受け止めることです(写真:shimi/PIXTA)
「若手への指示が期待通りにいかない」「会議がいつも堂々巡りだ」「会社の理念が現場に浸透しない」――。こうした組織運営の「モヤモヤ」を感じたことはありませんか?
5000人以上の対話に対するファシリテーションを実施した東京大学特任研究員で哲学コンサルタントの堀越耀介さんは、その背景には、しばしば「共通言語の不在」(メンバー間で同じ言葉を使っていても、言葉の意図やニュアンスがズレている)があると言います。
この記事では、職場のコミュニケーションを変える対話の技術について解説します(『世代と立場を超える 職場の共通言語のつくり方』より、一部抜粋してお届けします)。
対立を乗り越えるカギは?
対話では、参加者の考えの差異を明らかにすることが重要な目的の1つです。ですから、対立が顕在化すること自体はむしろ望ましいといえるでしょう。
ですが、そこで「人それぞれ」と思考停止に陥ったり、喧嘩になったりしてしまっては元も子もありません。
ここで重要なのが「対立の階層」を理解することです。対話のなかで生じる階層は、以下の2つに大別することができます。この2つを識別することがカギとなります。
(A)手段レベルの対立
(B)目的レベルの対立
(B)目的レベルの対立
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