注目浴びる「路面電車」、実は非効率だった!

全国のLRT導入ムードに暗雲も

表1は全国の路面電車、新交通システム、モノレールの中から「旅客人キロ」と「旅客輸送密度」(旅客人キロ÷年間の延べ営業キロ。数字が多いほど多くの旅客を運んでいることを示す)とが、それぞれ最多もしくは最少のものを取り上げて比較した。

各社とも平日の午前8時に主要路線の起点から終点へと向かう列車を取り上げて比較した。なお、法規上では路面電車は列車とは言わないが、理解しやすくするよう列車と表す。

 

最高時速はわずか40キロ

結果を見ると路面電車の劣勢は明らかであり、新交通システムやモノレールと比べて時速にして10キロメートル分は低い。特に広島電鉄の時速8.8キロメートルなど、自転車が瞬間的に出す速度よりも遅く、渋滞に巻き込まれればさらに表定速度は下がるであろう。

そのような中、東京急行電鉄世田谷線の時速16.7キロメートルという健闘ぶりは目立つ。世田谷線は道路上ではない専用の敷地内に線路が設けられているので、当然の結果と言えるであろう。

ちなみに、東京都を営業エリアとする東京都交通局のバスの平均速度は時速11.2キロメートル。平均速度とは停車時間を含まない数値であるので、表定速度に換算すれば恐らくは時速10キロメートルを割り込むであろう。

路面電車の表定速度が低い理由はいくつか考えられる。最高速度が時速40キロメートルに抑えられているという点がまず一つだ。

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