英FTのネット広告実験が注目を集めるワケ 表示回数ではなく表示時間を重視

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ロンドンのFT本社(写真:ロイター/アフロ)
この記事はデジタルマーケティング戦略に特化したメディア「DIGIDAY[日本版]」(運営:インフォバーン)の提供記事です

英有力経済紙「フィナンシャル・タイムズ(以下FT)」は、ディスプレイ広告の主要な指標だったインプレッション(表示回数)に代わり、広告の表示時間をベースにした新指標を採用した。そのメニューに関しては、ユーザーが広告に注意を払う時間(アテンション時間)を重要視するという。インプレッションに代わる指標を打ち立てようという、FTの実験に注目が集まる。

時間ベースで広告パフォーマンスを評価

FTは2014年5月に、業界に浸透した指標「CPM(表示1000回あたりの単価)」とは異なる、ディスプレイ広告の表示時間をベースにした「CPH(Cost-Per-Hour)」の広告を販売することを発表した。

翌2015年5月に、実際にインプレッション広告と併用で、時間ベース広告を導入。広告の効果測定を提供するツール「Chartbeat」で目視時間を測り、「時間ベース」の正当性を担保した。FTは15年9月現在、このタイムベースのディスプレイ広告でマイクロソフトやエネルギー大手BPを含む、13のクライアントとともに、17のキャンペーンを展開している。

FTの15年5月のリリースによると、FT広告営業取締役のドミニク・グッド氏は「商業インターネットの30年間の歴史において、広告はその価値をひとつの指標から推測していた。何人が広告をクリックしたかだ。低いビューアビリティ(Viewability:表示された広告が実際に目視可能であった回数または割合)スコアや広告の掲載位置への疑念、アドフラウド(広告詐欺)などが、広告が求められる成果を論証できる、よりよい計測方法や透明性へのニーズを生みだした」と語った。

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