睡眠で悩みたくなければ、この「常識」を知れ 間違った安眠法を実行していませんか
■「牛丼の温玉乗せ」でグッスリ
古賀教授によれば、昼寝前のコーヒー以外にも昼食の内容に気をつけると、さらに夜の睡眠の熟睡度をあげることができるという。
オススメが「牛丼の温玉乗せ」。大手牛丼チェーン店の定番メニューだ。夜、ぐっすり眠るためには、昼間に脳の活動を活発にすることが大事。それを助けてくれる「アラキドン酸」という肉、魚、卵などにたくさん含まれている成分をバランスよく摂取できる。
最近、ダイエットのために肉や卵を控えて野菜中心の生活を送っている人もいるかもしれないが、このアラキドン酸は野菜には含まれていない成分。認知症予防にも効果があるといわれているので、適度に食べバランスの良い食生活を送る事が理想的とされる。
医師が教える正しい睡眠ジョーシキ
普段私たちが耳にする睡眠の常識の中で、実は科学的に必ずしも正しくないものがいくつか存在する。その代表例が、成長ホルモンがたくさん出る、お肌のゴールデンタイム。「夜の10時から2時まで」という定説だ。
実際、睡眠の時間帯よりも大事なのは、寝ついたらすぐにぐっすりと眠ること。そうすると成長ホルモンが十分に分泌される。そのためには、睡眠環境に気を配り就寝時に着るウエアや寝具、室温、採光、音楽、香りなどを工夫して寝ついて、すぐに深く眠れる条件を整えることが何より大切である。
また、「寝る前にホットミルクを飲むとよく眠れる」という話もよく耳にする。実際、眠れない夜に実践している人も多いのではないだろうか? 実はこれも医学的には間違った安眠法であると古賀教授は指摘する。
牛乳には、確かに「トリプトファン」という安眠成分が入っている。しかし、この成分が含まれるのはごくわずかで、もし、牛乳から十分な安眠作用を得られるだけのトリプトファンを取るなら、実はドラム缶半分もの量が必要となる。
睡眠についての知識を持ち合わせていない一般人では間違った認識をしていることも多い。しかし、生活が多様化する現代社会で、睡眠に悩みを抱える人は増え続けている。
たかが睡眠と甘く見ていると……仕事や勉強に支障を及ぼすだけでなく、様々な健康被害に繋がっていく。たとえば、睡眠時無呼吸症候群から心臓に多大な負担がかかり心筋梗塞になったり、脳が酸欠状態に陥り脳梗塞になったりする人もいる。日頃から、よい睡眠がとれるように心がけ、少しでも、睡眠不足が続いたり、眠れない症状が続いたりしたときは、専門医に相談することをオススメする。
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