パワハラを避ける上手な叱り方&注意の仕方。「自分はこうやってきた」との思いを押し付けない

昔の自分よりも素直
40〜50代には厳しい上司・先輩が理想像としてあり、仕事には厳しさが必要と考えている人が多いだろう。だが、それはそもそも昔の軍隊式の考え方が学校の部活や会社に当てはめられたもの。命令がないと動けない、受動的な人間を育てるという側面がある。
今はアスリートの世界でも、圧で押さえつける指導は行われない。選手の力を信じ、褒めて伸ばす。選手は成功体験を積み重ね、自分自身の内側から生じたパワーで成長していく。野球のWBCで日本を優勝させた栗山英樹監督の指導法を見ても明らかだろう。
上からの命令にむやみに従う社員像ももう古い。学生への就活研修でも、「体育会系のメリットは通用しない」と指導している。
積極的に若手と接点を持ち、よい面を見つけて好きになる努力をすることだ。実は、今の若者は自分たちが若者だった頃と比べ、ずっとまじめで素直、いい子が多い。腫れ物に触るような対応をする必要はない。こちらから話しかけ、好きな趣味、仕事観や人生観などを話題にするといい。喜んで答えてくれるはずだ。
ごくまれだが、とがった若手もいて反抗してくることがある。そういう態度は同世代の中でも「非常識」と捉えられており、上司としてどう対応するか見られている。毅然とした態度で、反抗してきた相手の認識を正すことが大切だ。ただ、感情的になり、ついネガティブな言葉を使うことがないように注意したい。
ここまで解説してきたように、このような若手の特徴は、今後ますます傾向が強くなっていく。どんな状態になっても、そのまま受け入れていく覚悟が必要だ。若者と接することで新しい時代を勉強できる、とプラスに捉えるといいだろう。
(構成:ライター 圓岡志麻)
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