誰でも簡単にできる「言語化トレーニング術」。ビジネスのカギとなる言語化の簡単な訓練法

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

しかしビジネスでは、この判断を基に仕事を進めると、互いの持つイメージにズレが生じていき、トラブルにつながる。そのためコピーライターの仕事では、まずクライアントにしっかりとヒアリングを行い、判断の根拠をはっきりさせておく。「デザインがシンプルで飽きなさそう」「手のひらになじんで使いやすそう」などと選んだ理由を明確にし、互いのイメージを一致させておくのだ。

思考の「質」も向上

コピーライターがクライアントにヒアリングを行ううえで問われるのが「聞く力」。相手の話をよく聞き、無意識下にある価値観や思考の方向性を引き出していかなければならない。「言語化」でも「聞く力」が重要になってくる。

「聞く」はインプット、言語化はアウトプットなので、正反対のことを言っているように思われるかもしれない。しかし、思考というものはインプットがなければ深まらない。前述の例では「なぜいいと思ったのか?」「シンプルなものをいいと思うのはなぜか?」と問いを繰り返して、その人の考えているベストなあり方へと焦点を合わせていくのだ。

そして言語化力を身に付けるステップでは、「自分」に対して問いを繰り返していく。

悩みがあるとき、信頼できる誰かに相談することは誰しもあるだろう。アドバイスをもらえなくても、ただ愚痴を聞いてもらううちに自分の中でヒントが見つかったりすることも多い。

相手の問いに答えて話しているうちに、頭の中のモヤモヤがまとまっていき、考えの解像度が上がっていくからだ。

これはまさに言語化のステップと同じ。言語化とは、自分を相手に話を聞くプロセスなのだ。ただ聞き方にもコツがある。ポイントを押さえた質問をしなければ、思考は深まっていかない。実際、他人に相談するときも、見当違いなアドバイスをされれば、かえって混乱し、余計にフラストレーションがたまってしまう。

自分に対しても同じで、自分との対話においても、「聞き上手」になる必要があるのだ。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事