「思考停止の30年間に区切りをつけるべき…」堀江貴文が着目するフジ・メディアHD再建の"意外な鉱脈"と"深刻な病理"

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今回の中居氏の問題で、僕がいちばん印象に残ったのはA子さんと中居氏をつなげた元編成部長のメールである。

事件が表面化すると分かり、この元編成部長はスマホのメッセージのやりとりを大量に消去していたのだが、後に復元されてしまい、かえってその悪質性が際立つ格好になった。

もう「芸能事務所と癒着」する時代ではない

この編成部長だけではなく、歴代のフジテレビ幹部は芸能事務所と徹底的に癒着することで、自分たちの立場を守ってきた。

フジテレビの正体
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両者が手を握ることによって、所属するタレントの自由が奪われる構造になっていたのだが、いまそのシステムは瓦解しつつある。

一般の人々にとって、関心の対象はアイドルや俳優、歌手といったスタータレントだ。商品になるのは輝くスターたちで、芸能事務所のマネージャーやテレビ局の社員に価値があるわけではない。

ただ、そのことをよく理解している芸能事務所、テレビ局はスターたちが自分たちの都合で勝手なアクションを起こさないよう、厳重に管理してがんじがらめに縛ってきた。つまり両者は結託して芸能人のコントロール権を握ってきたのである。

しかし近年は、続々とタレントが独立を果たすようになっており、独立したタレントを古巣の事務所が露骨に「干す」ということもできなくなっている。この流れに歯止めがかかることはないだろう。

芸能事務所と癒着するだけで甘い汁を吸うことができた時代は、なくなろうとしている。フジテレビはそのことに気付くべきだし、一刻も早く、思考停止の30年間に区切りをつけるべきだ。

堀江 貴文 実業家

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ほりえ たかふみ / Takafumi Horie

1972年、福岡県生まれ。実業家。SNSグループ株式会社代表。現在はロケット開発や、アプリのプロデュース、また予防医療普及協会として予防医療を啓蒙する等、様々な分野で活動している。会員制オンラインサロン「堀江貴文イノベーション大学校(HIU)」のメンバーは500人を超える。『本音で生きる』(SB新書)、『多動力』(幻冬舎)等、著書多数。

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