外国人の「売り攻勢」に負けない日本株の底力

日本の人口は減ってもおカネは増え続ける

この9月第5週分にかかる9月29日に日経平均1万7000円を割れたところで、日銀はじめ公的資金が2400億円(投資主体者別の信託)買ったこともあるが、このすさまじい売りをしのぎ切ったのは、日本株の底力だと思う。これは日本経済の底力と言う意味ではない。日本国内のカネ対株のバランスのことを言う。

金融はグローバルな流れの中で展開しているが、それでも国ごとの「溜まり」がある。日本の個人金融資産を表す言葉は、つい最近まで「1000兆円」だったが、今は「1500兆円」となっている。日本のおカネは複利でどんどん増えている。日本の人口は減ってもおカネは増え続けるのだ。

株価水準を決定する要因は複数あるが、究極の一つはカネ対株のバランスだ。その昔、日本が貧乏だったころ、株価は日本の経常収支に沿って動いた。経常収支が黒字になれば上がり、赤字になれば下がった。貯金がないから、財布におカネが入った分だけしか買い物ができなかったからだ。

今は世界一の対外資産を持つ金持ち国なので、単純にはいかないが、カネ対株の量のバランスが、株価を決定するというメカニズムは変わらないと思っている。

軽視できないオイルマネーの動向

その意味で、筆者はオイルマネーの動きを軽視してしまったことを反省している。サウジアラビアが7月に40億ドルの国債を発行したが、サウジの国債発行は2007年にもあったし、金額が小さかったこともあり軽視してしまった。

中国に端を発した世界景気不安は、原油安を媒体にして金融不安に接触してしまった。産油国サウジアラビアの財政赤字(歳入不足)の補填で株を売るとなると、ダイレクトに株の需給に影響する。オイルマネーが原油価格40ドル台でギブアップし、株を売るとは考えなかった。

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