「隣人からもらった植物、青酸カリ並の毒性だった」人気漫画家のX投稿が話題の《キョウチクトウ》、全国で誤飲事故発生も植栽されている理由
このニュースを報じた四国新聞によると、市内の小中学校のほぼ半数の学校で、キョウチクトウが植えられていたそうです(四国新聞2017年12月16日付)。
自治体によっては、こうした毒性を重視して新たな植栽を控えたり、植え替えをしたりするところもあります。
長崎県佐世保市では1968年に「市の花」をキョウチクトウと定めていましたが、壱岐市で1974年に枝切りした葉が牛の飼料に混入し、牛が中毒死する事故があり、1985年に同様の事故が市内でも発生したため、農村部での植栽はされていないそうです(西日本新聞2000年9月27日付)。
さらに、佐世保市では2002年、市制施行100周年を記念して、新たに「カノコユリ」を「市の花」に制定しました。キョウチクトウは現在、採用されていません。
75年間草木も生えないと言われた広島市で
そうした中、キョウチクトウは人々の希望になっているケースもあります。広島市では1973年、「市の花」にキョウチクトウを制定しています。
「原爆が投下され、75年間草木も生えないといわれた広島市ですが、いち早く咲いた花がキョウチクトウでした」
そう説明するのは、広島市緑政課の担当者です。被爆後に咲いたキョウチクトウの花は、広島市民に復興への希望と勇気を与えたといいます。
平和記念公園にはキョウチクトウが数多く植えられているとのことで、8月6日の平和記念日の頃には鮮やかなピンク色の花が咲き乱れるといいます。