「どんな人生を送りたいのか」フワっとしている人が陥りがち…“仕事>人生”という本末転倒。脱するにはどうすればいいのか

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仕事においても人生においても経済環境を含む周りに流され、何者にもなれないまま終わらないように、まずは職業人として名乗りを上げられるように全精力を注ぐ。

人生の充実とかそういったものはその後考えればよくて、長期的にバランスがとれていればよしとする、ということだ。

自分にとっての優先順位を考える

一気にすべてを成し遂げることは不可能だから、優先順位をつけて、何を優先し、何を捨てるか、を明確にして、周囲の声を含むノイズに左右されずに自分の信じた道を行く、ということでもある。

だから35歳までは趣味もいっさい持たず、友人付き合いも最低限にし、仕事と勉強にフルコミットして「24時間働けますか」を地で行く人生を自ら選択した、というわけだ。

もっとも、これもいつも言っていることだが、これは「当時の私にとっての正解」であった、というだけであり、誰でもそうすればいいなんてことは思わないし、誰かにお勧めできるような代物では当然ない。

むしろそんな不器用でダサい生き方は勧めないし、勧めたくもない。

人生やキャリア形成はヒトそれぞれだし、ヒトそれぞれであるがゆえに万人にあてはまる正解は存在しない。

当たり前のようだけど、その当たり前の意味をキチンと認識し、では自分にとっての正解は何か、を真摯に考えているヒトはそう多くはないだろう。

前述した「どんな人生を生きたいのか」から始まる一連のマインドだ。

幸せの形というのもヒトそれぞれだから、そこにも一つの形があるわけではない。

ただし、一つ言えることは自分の人生やキャリアにおける選択肢を、「自らの選択によってチョイスできる」のか、「選択を押し付けられるのか」、によって幸せなのか否かが変わってくることは多いだろう。

だからこそ、就職を考えるとき、転職を考えるときに、目先の就職や転職というイベントのみによって盲目的になるのではなく、人生におけるその行動の意味を考えて、大きな視点からのベストを選択するようにしたいものだ。

要は転職するという行為によって、自分の人生は本当に前に進んでいるのか否かをキチンと考える、ということだ。

働く場所だけ変わって、というような転職なりでは意味がないとまでは言わないが、転職というわかりやすいアクションで「一歩進んだ気になって」安心しているようではダメなのだ。

人生観や人生計画があり、その中で仕事の位置づけをしっかりと認識しており、そのうえでの転職なり就職であれば間違いないだろう。

自分の人生の主役はなんといっても自分自身なのだから、大事なのは、行動による一時期の満足ではなく、キチンとした思考や背景のある行動をとることによる人生における前進を伴うアクションを起こすことだ。

そうすることで、少なくとも「自分自身の人生を生きている」という満足感や充実感は得られるハズだ。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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