三井住友カードとPayPay、ソフトバンクがタッグ。これまで対立軸にあったクレジットカードとコード決済が融合する時代の幕開けとは

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Oliveのアプリにおいても、Olive AIとしてAI機能を取り入れて、多数のミニアプリを持つスーパーアプリ化を進める中で、わかりやすくサービスを提案していく方針だ。

ソフトバンクにはスーパーアプリ化するOlive上にさらなるミニアプリを展開する計画もある(筆者撮影)

競合サービス間のすみ分け

グループ内での競合(カニバリゼーション)を懸念する声に対しても、各社トップは冷静な見方を示している。PayPayと三井住友カード、PayPay銀行と三井住友銀行といった組み合わせが生じるが、これらは対立関係というより補完関係として捉えている。

PayPayの中山社長はPayPayカードについて「PayPayカードは諦めておりません。まだまだ拡大し続けております」と述べつつも、「三井住友カードの規模になるには20~30年の戦いになる」と現実的な見方を示す。

そして「今急に出来上がらないそのサイズをお持ちの三井住友カードさんとの提携によって、その時間軸を補完したい」と発言し、自社カードの長期的な成長を図りながらも、短期的には三井住友カードの規模とブランド力を活用する戦略を示唆した。「ユーザーがどちらを選ぶかについては、ユーザーが決めること」とも述べ、両サービスが共存していく前提だ。

三井住友フィナンシャルグループの中島社長はPayPay銀行と三井住友銀行の関係についても「ライバル関係というか、ネット銀行と我々というのは随分使われ方も違いますので、そこはそんな競合していると思っていません」と発言。「元々PayPay銀行はジャパネット銀行で我々が立ち上げた銀行ですが、完全主導権はソフトバンクさんのほうに譲っています」とし、「基本的には彼らの戦略の中に位置づけられた銀行で、我々はパートナーとして必要なお手伝い・サポートをさせていただいている」と、相互補完的な関係であることを強調した。

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