「どのシーンで着るの?」ワークマン《不審者パーカー》売り切れ続出の裏に消費者意識の変化

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今回の商品は大量発注型(大ロット)だが、近年、同社が進める小ロットの開発事例も紹介したい。

ワークマンの店舗業態は、従来型「ワークマン」(作業用品中心)のほか、一般ユーザー向けの「ワークマンプラス」「#ワークマン女子」「WorkmanColors」がある。2025年から#ワークマン女子の多くがWorkmanColorsに変わり、メンズ商品も増えた。

前職でもレディースアパレルを担当した多賀氏は、2023年9月、銀座に「WorkmanColors」(「WorkmanColorsイグジットメルサ銀座店」)がオープンする前に「ワークマンプラス」「#ワークマン女子」との差別化を図る商品を開発したという。

「WorkmanColorsイグジットメルサ銀座店」(2025年5月、筆者撮影)

「トレンド要素を加えたラインナップの必要性を感じ、カジュアルテイストを打ち出した商品開発を始めたのです。想定した顧客層は20代前半に設定し、中国のECブランド『SHEIN』(シーイン)のトレンド開発も参考にしました」

短期開発・少量の「クイック・レスポンス生産」にも乗り出し、日本企業との取引経験がある中国・上海の工場に生産を委託した。

トレンドウォッチは韓国で

一方、市場リサーチを行うのは韓国だ。

「韓国には頻繁に足を運びます。今後流行りそうな要素がはっきりしており、情報も集約されているからです。ソウル市内のトレンド発信地が少しずつ変わるのも刺激的です」

売れ筋となった商品は小ロットから大ロットに切り替える。「サンシェードパーカーEX」は前身商品の実績があり、最初から大ロットで行ったという。

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