「どのシーンで着るの?」ワークマン《不審者パーカー》売り切れ続出の裏に消費者意識の変化

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

その上位互換が今回の「サンシェードパーカーEX」なのだ。それまでの2商品は目の周りが露出しているのに対し、顔をすべて覆えるようになった。

「日焼けしたくない思いはより高まったと感じます。『なりふり構わず』という言葉のように、日差し対策では見た目よりも実用性を求める傾向があります」

初代から進化した3代目商品

機能性と価格について、開発中だった多賀氏の思いを後押ししたエピソードがある。

「2024年3月22日に『#ワークマン女子イオンモール宮崎店』(宮崎県宮崎市)がオープンしました。私も接客を手伝ったのですが、来店された40代ぐらいの女性が農業従事者の方でした。ワークマンのブラウスもパーカーも買ってくださり、その際に『パーカーは農作業で汚れるから何枚も欲しい、だから価格が安いのはうれしい』と話されたのです」

冒頭で記したように「サンシェードパーカーEX」は税込み2300円だ。

「機能性を高めたので原価も上がり、採算面から2900円も考えましたが、複数枚買われるお客さまのことも考え、もっとお値打ちにしようと2300円に設定したのです」

“不審者パーカー”と呼ばれるほど人気が高まったことについてはこう話す。

「関心を持っていただけたのはありがたいです。開発時には“外出時にサングラスを忘れて困った”や“農作業の時に虫が気になる”という声もあり、顔の日焼けや不快感に対する意識が想像以上に高いのも実感しました」

ワークマン 不審者パーカー
ジッパーを口元付近まで上げた状態(筆者撮影)
次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事