「スマホ自由にしたらゲーム漬けに……」東大合格者100名の学校が悩んだ《スマホ自由化》の末路とは……? SNS時代の中高男子にどう向き合うか

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男子が中高6年間でやっておきたいこと
親は正論を振りかざすのではなく、子どもが自ら顧みる余白を与えることが何よりも大切です(写真:Fast&Slow/PIXTA)
神奈川県横浜市にある聖光学院中学校・高等学校は、東大合格者数100名を突破(※2024年入試)した神奈川県屈指の超進学校。校長の工藤誠一氏がこのたび『男子が中高6年間でやっておきたいこと』を上梓。本書から一部抜粋・再構成してお届けします。

親世代が遭遇していない中高生男子のスマホ事情

親世代が中高生のときにはなかったものの代表格といえばスマートフォンです。大人にだって中毒性があるくらいですから、子どもが夢中になるのも無理はありません。とはいえ、仕方なしと放置できないのも教育現場のジレンマとしてあります。

本校でも模索が続いており、数年前まではスマートフォンの使用は登下校時のみ、登校したらロッカーにしまうという決まりを設けていました。

しかし、数年前に生徒の自主性を重んじる意図から、校内でも使用可にする形に規則を変えてみたのです。どうなったと思いますか? この形に変えて2年の間に、主に中学生の間で「使うのが自由ならゲームするのも自由」と行動がどんどんエスカレート。そこからSNSトラブルも増えていきました。

ただ高校生ともなれば、中学校でゲーム漬けだったとしてもたいていは治ります。精神的に大人になれば、自制することは可能だという想いも私の中にはありますが、それまでの間が問題です。どこかでやはり強制的な線引きが必要なのではないかと思うようになってきています。

ご家庭でも難しいスマートフォン問題ではないかと思いますが、一概に禁止とはせず、時間制限などを上手く使いながら子どもの精神年齢に合わせて対応することが求められていると感じます。

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