できる人が実践する「トヨタ流」段取り術 「そわそわ」待つ時間に改善のネタがある

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たとえば、単語登録や書類の片づけ。このような業務は、緊急性がないのでそのためだけに時間の確保はしないものです。しかし、隙間時間に定期的にやる習慣をつけておけば、業務の生産性向上の後押しとなります。

「不良・手直しのムダ」は余計な仕事を生む

前回記事とここまでで「7つのムダ」のうち2つを紹介しましたが、3つ目として、「不良・手直しのムダ」についてお伝えします。これは言葉のとおりで、廃棄せざるをえない製品や、やり直しや修正が必要な仕事をしてしまうことです。

これも身近な例で考えてみましょう。疲れている中で深夜残業をして企画書を仕上げたとします。しかし、翌朝すっきりした頭で見返すと、内容の質も低くて文字も誤字脱字だらけ。結局、その企画書は破棄して、ゼロから作り直すことにしました。

このような場合、再度やり直す手間が余分にかかるうえに、スケジュールの余裕がなければ納期遅れになる可能性もあります。なぜ、このようなケースが発生してしまうのでしょうか。

締め切りが迫っている場合や想定外のトラブルが発生した場合、スキルがある人ほど多少無理をしても、何とか力業で乗り切ってしまいがちです。その時は「二度とこんな思いはしたくない」と思いつつも、喉元過ぎればその時の大変さも忘れてしまうものです。

生産のプロセスが見えやすい製造業と異なり、オフィスでは仕事のプロセスが「見える化」されておらず、締め切りに間に合えばOKという職場が大部分。プロセスの途中で問題が発生した場合にも、見過ごされてしまうケースが多くあります。

あるプロジェクトの仕事Aで納期遅れが発生し、仕事Bのスケジュールにまで浸食してしまったケースについて考えてみましょう。締め切りは決まっているので、仕事Bのリードタイムを短縮することで何とか対応しました。この場合にも、仕事の結果だけ見ればまったく問題がありません。

 ところが、今回は乗り切れたとしても、今後も継続的にそれが可能とは限りません。いずれ、取り返しがつかない事態となる可能性があります。それを避けるためには、結果だけを見ないこと。

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