「篠原涼子が10歳年下の新卒男子と…」「女遊びを隠すために契約社員のクビを画策」…TVerでも配信『anego』令和の若者が見て"驚愕"したワケ

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そんな奈央子のいる部署に、春から新卒の黒沢明彦(赤西仁)が入社し、女性社員たちは色めき立つ。黒沢は一見クールでつかみどころのない今どきの青年だが、奈央子にはすぐ心を開いて「アネゴ」と呼び慕うように。

そんな黒沢をはじめ、かつて奈央子の後輩だった沢木絵里子(ともさかりえ)、その夫の沢木翔一(加藤雅也)らとの出会いをきっかけに奈央子の日常は動き出す。

主人公の野田奈央子を演じる篠原涼子
結婚を追い求める、32歳独身女性の葛藤を描いた本作。もともとHuluでは配信されていたが、TVerでも期間限定で登場した(出所:Hulu公式サイト)

面倒見がよく気取らないアネゴを自然体で演じた篠原涼子は、その後『アンフェア』(2006年、フジテレビ系)、『ハケンの品格』(2007年、日本テレビ系)など、仕事のデキるキャリア女性役を次々と射止めて一躍人気俳優となる。『anego』は篠原の転機となった作品といえるだろう。

やんちゃな少年らしさを残した年下男性を演じた赤西は、このとき『ごくせん』第2シーズンに出演してブレイクした直後。翌年にはKAT-TUNとして華々しくCDデビューを飾り、アイドル人気を不動のものにする。本作は、俳優としての作品が決して多くはない彼の貴重な出演作の一つだ。

上司と部下の不倫が日常風景だった?

そんな平成の空気を思い出しながらも『anego』の職場を見てみると、まず不倫や浮気が日常茶飯事、かつオープンであることに驚く。

たとえば物語の舞台となる経営戦略部では、奈央子の後輩でしっかり者の加藤博美(戸田菜穂)が出世頭の部長・阪口司(升毅)と不倫関係にある。秘書課の遠藤香苗(竹本聡子)も副社長と不倫中。さらに、「不倫は絶対しない」と宣言していた奈央子も、とある局面ではその信念に背く展開を迎えてしまう(相手は社内の人間ではないが)。

『anego』は不倫を打ち出したジャンル作品ではないものの、そんなドラマですら職場不倫が日常風景と化しているところに時代の空気を想像する。令和の視聴者がその入り乱れた人間関係を見ると、「おいおい、大丈夫かこの会社」と思わず突っ込みたくなることだろう。恋愛がらみのスキャンダルへの目線が年々厳しくなる今とは、まるで違う国のようである。

黒沢明彦を演じる赤西仁
主人公にアプローチする22歳の新卒社員を演じたのは赤西仁だ(出所:Hulu公式サイト)
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