芸人仲間からも「うちに来い」とラブコール相次ぐ…。令和ロマンくるま「吉本と契約終了」も増す声援。なぜここまで愛される?
今回の契約解除もまた、大手事務所にとらわれない、新たなスタイルを打ち出すきっかけになるのではないかとの声は少なくない。しかしながら、期待が増せば増すほどに、そのぶん「好感度」はリスクになっていく。
振り返れば、「とんねるず」石橋貴明さんや、「ダウンタウン」松本人志さんも、その時代に合わせたスター性を持ち合わせ、「変革できる存在」として高い期待を持たれていた。彼らはブラウン管を通して、まさに一時代を作ってきた。
しかし、改めて言うまでもないが、ここ数年で「芸風」そのものが非難の的となってきた。どれだけ時代に寄り添い、そのムーブメントを発展させた功労者であっても、のちになって「時代」とズレることがあれば、同様に世間から手のひら返しに合ってしまう。くるまさんもまた、そうしたリスクを背負っているのだ。
「交通整理」の能力が高いケムリさん
とはいっても、コンビとして「令和ロマン」が続く限りは、さほど心配しなくてもいいのかもしれない。カギを握っている相方のケムリさんは、某大手証券会社の副会長を父親に持つことで知られている。そんな彼の「お坊ちゃま」ゆえの余裕と、常識的な感覚が横についている限り、くるまさんも大きく時代を読み間違えることはないのではないか。
少し前までは「令和ロマン」と聞いて、くるまさんを思い浮かべる視聴者も多かっただろうが、最近ではケムリさんのタレント価値も上がってきた。くるまさんの活動休止中は、ケムリさんのピン(単独)での仕事も増え、その実力が評価されつつあるのだ。
筆者も感じているように「元ネタ」を知らないボケを出されたとき、視聴者は置いてけぼりになりがちだ。知識がなくても楽しめる、つまりコンテンツとして昇華させるためには、「交通整理」してくれる人物が必要となる。
その役割として、ケムリさんの能力は非常に高い。くるまさんと同様に、ケムリさんもまた、「時代に合ったスタンス」と「他に文句を言わせない実力」を持ち合わせた人材だと言えるだろう。
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