"投資のプロ"がやっている「大暴落回避」のヒント、「株式市場の四季」が投資判断の重要な指針に。すでに人気のあるテーマは暴落リスクあり

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このような展開が必ず起こるわけではありませんが、重要な経済指標発表前には市場のポジション状況を推測し、混み合ったポジションは避けることが賢明です。 

リスクリワードを考える

リスクとリワードの関係を判断する簡単な方法として、10年チャートを活用するのも良いでしょう。過去10年の最高値、最安値と現在の株価を比較することで、潜在的なリスクとリワードを把握できます。

たとえば、過去10年の最高値が1000円、最安値が200円の銘柄を考えてみましょう。現在の株価が900円の場合、過去のレンジ内で動くと仮定すると、アップサイド(上値)は100円、ダウンサイド(下値)は700円となります。この場合、リワード(報酬)よりもリスクのほうが大きくなります。

逆に、現在株価が300円であれば、アップサイドは700円、ダウンサイドは100円となり、リスクよりもリワードのほうが大きくなります。このような銘柄は、リスクリワードの観点から魅力的といえるでしょう。

もちろん、過去10年の株価推移だけで判断するのは単純すぎる面もありますが、リスクリワードを比較して、リワードがリスクを上回る銘柄については、さらに調べる価値があるといえます。

このリスクリワードの考え方は、重要な経済統計の発表時にも応用できます。たとえば失業率発表前に、コンセンサスどおりの結果が出た場合の市場反応や、予想から外れた場合の上下の反応を想像し、それぞれのシナリオにおけるリスクリワードを事前に検討しておくことは有用です。

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田口 れん太 マーケットアナリスト

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たぐち れんた / Renta Taguchi

日本証券アナリスト協会検定会員。

機関投資家向け日本株営業担当として25年超の経験をもつ。1988年、早稲田大学卒業。1990年より大和証券ジュネーブ支店、UBS証券、メリルリンチ証券、バークレイズ証券等に所属し、機関投資家やヘッジファンドのファンドマネージャーから高い評価を得る。

2006年、アジアマネー誌にて日本株ベストセールス1位となる。2015年よりみずほ証券に所属し、個人投資家向け株式講演、YouTubeチャンネル出演等に従事。わかりやすい講義が個人投資家より人気を集める。2023年、独立。

現在は個人投資家向けに株式講演を行う。カブの被りものを被って講演するスタイルが人気を博している。2018年より日本証券新聞にて投資コラム「私の尻馬投資法」を連載している。

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