"投資のプロ"がやっている「大暴落回避」のヒント、「株式市場の四季」が投資判断の重要な指針に。すでに人気のあるテーマは暴落リスクあり
問題となるのは逆金融相場と逆業績相場です。逆金融相場では、益利回り以上に10年債利回りが上昇し、株式よりも債券保有が有利となるため株価は下落します。逆業績相場では、10年債利回りは低下するものの、企業業績の悪化により益利回りが低下し、10年債利回りを下回ることで債券保有が有利となります。
ブラックマンデーや日本のバブル崩壊、リーマンショックといった歴史的な大暴落は、いずれも株式よりも10年債のほうが有利な状態で発生しています。
日経平均の益利回りは日本経済新聞のウェブサイトで、S&P500の益利回りはインターネット検索で、それぞれ確認できます。また、日米の10年債利回りは楽天証券のウェブサイトなどで確認可能です。これらの指標を定期的にチェックすることで、大暴落のリスクを事前に察知することができるでしょう。
人気銘柄を避ける
値上がり益を得るためには、あなたが購入した株を、より高値で買ってくれる誰かが必要です。そして大暴落を避けるためには、人気銘柄を避けることが重要です。人気銘柄は既に多くの投資家が保有しているため、あなたが購入した価格以上で買ってくれる投資家を見つけることが困難になるためです。
では、人気銘柄とはどのような特徴を持つのでしょうか。
代表的なものとして、雑誌などで人気銘柄特集として取り上げられる銘柄、過去1年間で株価が倍以上に上昇し、日々の売買代金でも上位に常連となっている銘柄、そしてテーマ型投資信託の主要組入れ銘柄などが挙げられます。
特にテーマ型投信に組み込まれる銘柄については注意が必要です。投資信託を組成する投信会社は証券会社を通じて「よく売れる投信」を提供したいと考えており、市場で人気のテーマを取り上げることが手っ取り早い方法となります。
しかし、そのような投信に組み込まれた銘柄は、既に人気テーマの銘柄であり、さらなる高値で買う投資家は限られてきます。つまり、大暴落のリスクが高い銘柄といえるでしょう。
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