"投資のプロ"がやっている「大暴落回避」のヒント、「株式市場の四季」が投資判断の重要な指針に。すでに人気のあるテーマは暴落リスクあり
投信会社がAI投信やロボット関連銘柄投信などを発売する時期は、そのテーマの人気がピークに達している可能性が高く、組入れ銘柄は下落リスクが高まっていると考えるべきです。
混み合ったポジションを避ける
人気銘柄を避けるのと同様に、多くの投資家が同じ方向でポジションを持っている状況、いわゆる「混み合ったポジション」にも注意が必要です。
特に四半期決算発表時には、混み合ったポジションが「好材料出尽くし」を引き起こし、好決算でも利食いによる株価下落を招くことがあります。
ポジションが混み合っているかどうかは、日々のニュースと株価の推移から判断できます。たとえば、業績上方修正を予想する複数のポジティブな記事が報じられ、決算発表前に株価が上昇している場合は危険信号です。実際の上方修正発表時には、既に織り込み済みとなっており、利益確定売りによる株価下落のリスクが高まります。
この「混み合ったポジション」を避ける考え方は、重要な経済指標への市場の反応を予測する際にも有効です。たとえば、アメリカの雇用統計は、株式、為替、債券市場に大きな影響を与える指標です。失業率上昇は政策金利引き下げ期待から10年債利回り低下、株高、ドル安円高につながります。
統計発表前日には、どちらの方向のポジションが混み合っているかを見極めることが重要です。たとえば、発表前から10年債利回り低下、株高、ドル安円高が進行していれば、失業率上昇を期待するポジションが混み合っていると判断できます。
実際の統計発表で、失業率がコンセンサスどおりなら、材料出尽くしによるポジション巻き戻しが起こり、10年債利回り上昇、株安、ドル高円安となります。
コンセンサスを下回る場合は、さらに激しい巻き戻しが予想されます。一方、予想を上回る失業率でも、既に混み合ったポジションのため、追加的な動きは限定的となるでしょう。
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